HABURI
Chain・チェーン
2023-2024
Yarn・Crochet
3700 x 80 x 80 mm
チェーンというモチーフは異なる文化や地域で豊かな歴史と多層的な意味を持つシンボルであり、禁錮や束縛を象徴するだけでなく、解放や自由を暗示するものでもある。ヒップホップ文化やサブカルチャー、性文化などにも登場する。毛糸の温かい触感と、鎖が持つ冷たさの象徴との対比が、対人関係や文化的プレッシャー、個人のアイデンティティにおける見えない束縛を暗喩している。
Kamishibai・紙芝居
2024
Coffee packaging・Acrylic Yarn
1400 x 760 mm
この作品は、2024年にインドネシアに滞在した際に制作した。素材はバンドンの現地の方から提供されたもので、その方は捨てられたコーヒーのプラスチック袋を使って驚くべき模様と表現力を生み出した。これは、インドネシアの現代社会における民間手芸の一つと言える。その方法に感銘を受けた私は、それを模倣し、「紙芝居」の形状を再現することを目指して手編みによる表現に挑戦した。
プロフィール
HABURI(ハブリ)
1992年中華人⺠共和国·内モンゴル自治区生まれ。幼少期を「ひとりっ子政策」下で育ち、内モンゴルでソビエトのリアリズム芸術に影響された美術教育を受けた。 2016年に日本に移住、留学生として東京に4年間滞在し、2020年東京藝術大学美術研究科油 画科修士課程修了。現在は、京都を拠点に活動する。2024年インドネシアに滞在することで、自身の政治的アイデンティティを再認識し、現在は工芸や手仕事の実践を通じて、アジアから形成された問題という視点で制作に取り組む。
habur.i
Website: https://www.haburi.net/